「Dr.しろくまの独り言」

塗装の艶がなくなるのは酸化ではない!

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塗装は「酸化」して艶が無くなっていくのでは?と言う質問がありますが近年の塗装ではほとんどが紫外線による「劣化」と考えていいと思います。(昔のソリッド塗装などでクリヤ処理していないむき出しの赤、黄、などは金属系の顔料を使用しているので酸化する事も・考えられますが・・)塗装の主成分は合成樹脂(レジン)であり顔料が含まれるソリッド塗装にも現在はクリヤ樹脂塗装が施されるようになり、安定した高分子皮膜で守られていると言っていいでしょう。メタリックなどは金属粉末をベースに吹きつけクリヤ仕上げしていますがクリヤ樹脂下の金属が酸化反応していく事はありません。

天然樹脂などには「セルロース」、合成樹脂(レジン)には「プラスチック」などがあります身近なもので見てみると洗車にも使用している青い「ポリバケツ」です。室内で使用もしくは保管されている状態の物は何年経っても変色せず柔軟性を失いませんが野外で数年使用もしくは外に置きっぱなしのバケツは次第に表面が白くボロボロし艶や柔軟性も無くなり衝撃を加えると割れてしまうようになります。酸化とは空気や水(H2O)の酸素と結合して新たな反応が起きることを言います、釘などの鉄(Fe)は酸素と結合しやすく酸化鉄(錆び)になりやすい性質を持っています多くはイオン結合で、最近騒がれているマイナスイオン水(H2O)などに釘などを入れてもイオン結合できないので酸化反応できず錆びることはありません。MMCなどは塗膜をマイナスイオン転換させて劣化などを遅らす効果があります。酸化と還元の科学的定義として水の分子(H2O)が電子(e−)を得ると、還元力のある水になります。1)酸化・・・電子(e−)を失う反応を酸化という。(2)還元・・・電子(e−)を得る反応を還元という。従って、電子(e−)の入った還元力のある水は、それと接触するすべてのものの酸化を防ぎ、また、積極的に活性化させる働きをします。

家庭内にある冷蔵庫やレンジ洗濯機などもメラミン樹脂塗装がしてありますが10年経っても塗膜表面の艶や平滑性は失いません空気に常に触れているのですが・・・塗装の持つ生きた輝きを維持させるには外に出さず雨や水に触れないようにしなければなりませんが車である以上難しいと思います、塗装表面を正しいケアで維持していく必要があります。

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