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よくお客様に、『塗装を無傷で鏡のように平らに削れば、綺麗になり傷や汚れが付かなくなりますよね』と言われることがあります。
それをユーザーさんが望めばそうする事がプロなのかも知れませんが・・・。
何故そうすることが良いと思われるのでしょうか?
表面を鏡の様に平らにすれば、わずかな衝撃でも塗膜に食い込まず傷が入りにくくなり、よごれも引っかかるところが無いから付きにくくなると思われるのでしょう。
しかし、その様な状態にすれば本当に傷も汚れも付かないのでしょうか??
メーカーが塗装しただけの状態のものより美しいのでしょうか?
本当に傷が付かなくなったり汚れなくなるのでしょうか?
一つの例えを考えますと塗装で言う塗り肌はゴルフボールの凸凹である「ディンプル効果」に近いものが有ります。抵抗である空気の流れを逃がしやすくしてくれるものです。ピンポン玉が平滑鏡面と考えられるとわかりやすいのですが、空気がまとわりつき抵抗が発生します・・つまり空気抵抗で燃費や傷や汚れの原因である塵や誇りを塗装に押し付けてダメージの要因が高くなるとも考えれるのです、研磨することの利点とはを一緒に考えたいと思います(^0_0^)
鏡面磨きとはどう言う状態の事を言うのでしょう?
塗装面に自分の姿が映り込む事でしょうか?
それとも塗膜の凸凹をペーパーで削りガラスのように平らにする事でしょうか?
私は、塗り肌に景色や像が映り込む状態の事と思いたいのですが・・・。
高品位塗装とはどの様に塗装されるのでしょう?
高品位塗装以外は通常ソリッドで3ペイント3ベーク(焼付け)です。
仕上げの上塗りはエアー静電ガンで塗着粒子は荒く、ゆず肌に近いのですが、高品位塗装の多くは5ペイント5ベークと漆塗りの様に何層にも重ねます。
また、仕上にミニベル自動機でエアーを使わず(パターンのみ使用)吹き付けるため、ミクロ粒子(ほとんど霧状態で向こうが透けて見えるほど)が平滑になじみます。メーカーのラインでは炉から出たままで磨いたりしません。磨く必要がないほどの無傷(当たり前ですね(^^ゞ)で、鏡面と言えます。
膜厚ですが何故約100μ(コピー用紙3枚ぐらい)なのでしょう?
表面の色で100μ塗られているわけではありません。
通常ソリッドは基本的に鉄板の耐腐食性や密着性を目的にしたカチオンED(酸性電着塗装でグレー色に近いです。)で約30ミクロンで、EDで隠せないわずかな鉄板のひずみや凸凹を隠す目的と上塗りとの密着性と肉厚確保(柔らかい感じになります)の中塗り(プライマーとも言います)で約30μ、最後に上塗りが約30〜40μです。(つまり磨く厚みに限りがあるわけですね。)もちろんメーカーは研磨するのを前提に塗装していません。
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